2016年10月、入荷天然ブラックハスタート!(ベララベラ島)

ソロモン諸島に棲息するハスタートノコギリ!私がその存在を知ったのは2001年頃。アルキデスに似た形状でとてもノコギリには見えない風貌で直ぐにその魅力に憑りつかれました(^^)当時市場に出回っていたのは上翅の側面に黄紋がしっかり入るマライタ島亜種のモリニエリでそれでも流通量は少なく、入手するのは困難な状態でした。標本でも殆ど入手不可能なブーゲンビル島の原名亜種は皆無で、もし入荷すれば恐らく100万近い価格が付くだろうと予想しておりました。その2年後位だったと思いますが、マライタ亜種モリニエリは天然個体が入荷し、(当時8万位の仕入れ)だったと思いますが入手しブリード、そして幼虫販売等を行っておりました。そうなると欲しくなるのが上翅後部に極僅かに黄紋が入る、ブーゲンビル島のハスタートハスタート!今現在も未入荷の原名亜種ですが実は一度だけ入手のチャンスはありました。

私の知人が何と単身ブーゲンビル島へ渡り、2週間アーミーの家に滞在し採集を試みたのです。採集できた成虫はヒメカブトで肝心のハスタートは見つける事ができませんでした。しかし材割で数種の幼虫を採集し、その中には明らかにハスタートと判る巨大な3令幼虫が含まれていたとの事でした。その後彼はニューブリテン島に渡り、ここでも数種の幼虫を採集したのでした。そのまま無事帰ってくればついに未入荷のハスタートと思われる幼虫が上陸していたのかもしれませんが、事はそう上手くはいかず、空港で置き引きに合い、よりによってブーゲンビル島で採集した幼虫が入った袋を持っていかれたそうです。クゥ?残念(ー_ー)!!

きっと置き引きをした犯人も中を見てビックリ仰天、とっても残念だった事でしょう(^^)

と言より頭に???(ホワイ?ジャパニーズピープル・・)

そしていよいよ本題ですが、その後に入荷したのがベララベラ島のハスタートノコギリ!ブーゲンビル島産ではないものの、ついにハスタートハスタート入荷か?と思ったが何と全身真っ黒(*_*)

その為、ブラックハスタートの呼び名で販売され、価格は軽く30万を超えておりました。さらにその後、コロンバンガラ島からもハスタートが入荷し、こちらは僅かに黄紋の入る、まさにブーゲンビル島と同じタイプのハスタートハスタートでした。その後価格も落ち着き、ブリーダーも減ったと思います。そしてここ2年程前から再び脚光を浴び始めたハスタート!なんと、ベララベラ島産ラベルでも黄紋の入ったタイプが流通している模様!私が記憶する限り天然及びF2位まではブラックしか存在しなかったと思っておりましたが、これはいったいどうゆう事なのだろう?どこかでコロンバンガラ産とミックスになったのでは?等と憶測してしまいますが取敢えず事実確認してみなくては!聞いた話によると、あるブリーダー様の所でF3で突如黄紋の入ったタイプが羽化したとの事。(勿論このブリーダーが血を入れ替える事無く純血でF3まで累代を勧めた信頼いける方と言う事を前提で)

さらに昨年より良いお付き合いをさせて頂いているベースインセクトの西原氏にお話を伺うと天然個体からF5まで進めているが羽化する個体は全てブラックで黄紋の入るタイプは1頭も羽化した事がないとの事!これはもう、まさに純血、安心して飼育できる血統ですね(^^)

問題になるのは黄紋の入るタイプ。本当に純血で入るタイプが存在するとした場合、純血の入るタイプと雑種の入るタイプの2タイプが市場に存在する事になってしまいます。単純に商売だけを考えれば現在の市場に出回っている個体をなるべく安く仕入れ販売するのがベストなのかもしれませんが、私は残念ながらそういった事ができない性分でして、自分で確かめて納得しなければ販売したくないのです。

そんな理由で昨年、久ぶりに入荷した天然個体を仕入れました。現在WF1では予想通りブラックしか羽化しておりません。もし仮に累代を進めてF2又はF3、F4で黄紋の入るタイプが羽化したとしても、それは紛れもないベララベラ島産純血と自信を持って唄う事ができるのです。そんな事の為だけに、わざわざ累代品の数倍もする価格の天然個体を仕入れているのです。でも私はそこがとっても重要だと考えております。賛同して頂けるお客様が沢山いらしたのでこの商売を16年も続けていられるのだと思っております。今回少数のみWF1ペアを証明書付で近日中に販売予定です。拘ってみたいブリーダー様、どうぞ宜しくお願い致します。